AT_SYSTEM
EA Manual

Parameters & Features

For versions released in 2026 and later

EAマニュアル(MQL5マーケット版)

AT_SYSTEMのEA共通の使い方・パラメータ解説

目次

はじめに

私が提供しているEAに共通する、使用方法とパラメータなどを解説します。

説明と画像はMT5のものです。MT4版も共通で、異なる点は個別に記載します。
機能やパラメータは、EAやバージョンによって、搭載の有無や表記が異なります。ご利用のEAに無い項目は読み飛ばしてください。

EAセット方法

通貨ペアと時間軸が自動でセットされた画面
通貨ペアと時間軸が自動でセットされた画面

セットできたかどうかは、ツールボックスの「エキスパート」タブのログでも確認できます。

ツールボックスのエキスパートタブ
ツールボックスのエキスパートタブ

EAセット時の「共有」タブ(MT4は「バージョン情報」タブ)に、簡易仕様が載っています。チャートのバー数は、そこに書かれた数字以上にしてください。

簡易仕様説明(MT4は「バージョン情報」タブ)
簡易仕様説明(MT4は「バージョン情報」タブ)

パラメータ・チャートコメント

事例1:一般
事例1:一般
事例2:マルチロジック系
事例2:マルチロジック系

以下、ブロックごとに解説します。
【 】内は、チャートコメントに表示される項目です。

1. 基本設定・複利設定

パラメータ説明
Magic Number
【magic】
EAの識別番号。EAごとに違う値にしてください。他のEAと重複すると、誤作動します。
Fixed Lot
【lots】
単利で運用するときのロット。複利でSLが無い場合も、この値が使われます。
Lot Calculation Mode
【met】
複利の設定。0 = 単利/固定、1 = 複利(残高)、2 = 複利(余剰証拠金)
Risk Percent
【risk】
複利運用時のリスク設定。選んだ基準(残高または余剰証拠金)に対する、最大SL損失の割合(%)です。
Initial Balance複利運用を始めるときの残高。口座通貨で入力します。チャートコメントには表示されません。
Lot Growth Rate
【ver】
資金の変動をロットに反映する割合を、0〜100で設定します。急な資金変動によるロットの急変を和らげられます。

複利モードの違い

Initial Balance は、運用を始めて何年後でも参照されます。ターミナルの再起動などでEAが止まっても、同じ条件でロットを計算し直せます。

バックテストの複利は、1USD=150JPYの仮計算で読み込みます。実際の運用とは、ロットがずれる場合があります。

複利に設定してもロットが Fixed Lot のままの場合は、エキスパートタブを参考に、計算に必要な通貨ペアを「気配値表示」に追加してください。計算できるようになる場合があります。

例:口座通貨が日本円でAUDCADを運用するとき、USDCADが気配値表示に無いと複利を計算できず、ロットは Fixed Lot のままになります。

複利の計算式

複利ロット = リスク金額 ÷ 1ロットあたりのSL損失

リスク金額 = 基準残高 × リスク利率(Risk Percent)

基準残高 = 期首残高(Initial Balance)+(現在資金 − 期首残高)× ロット変動率(Lot Growth Rate)

現在資金 = 現在の残高+クレジット、または現在の余剰証拠金

計算例:USDJPY、Lot Calculation Mode は余剰証拠金、Risk Percent 5%、Initial Balance 70万円、現在資金100万円、Lot Growth Rate 30%、SL210pips

{70万円 +(100万円 − 70万円)× 30%} × 5% ÷ 21万円 ≒ 0.188 → 0.18ロット(ロットステップ未満は切り捨て)

計算したロットがブローカーの最小ロットを下回るときは、最小ロットになります。その場合、リスクは設定より大きくなります。

2. フィルター・トレード制御

パラメータ説明
Allowed Max Spread
【max】
トレードを許可する、スプレッドの上限(pips)。図の枠内、上段左の8がこの値です。
Allowed range from average spread
【adj】
内部で自動計測した平均スプレッド(チャートコメントの【avg】に表示)に、加算するpipsです。「平均+この値」を超えると、トレードを見送ります。平均が上下すると、許容されるスプレッドも緩やかに上下します。その上限を決めるのが、Allowed Max Spread です。
Buy / Sell の TP・SL
【Buy TP,SL / Sell TP,SL】
TPとSLを変更できるEAは、パラメータ欄に表示されます。単位は原則pips(1pips=10points)です。
Stop new entries after loss
Loss that triggers entry stop
【cooldown h,pips】
搭載しているEAのみ。1回の決済で、Loss that triggers entry stop(pips)以上の損失が出たとき、Stop new entries after loss(時間)の間、新規エントリーを禁止します。時間を0にすると無効です。詳細は搭載補助機能の5を参照してください。
Operation Mode買いのみ、売りのみ、両方稼働、両方停止を、パラメータで切り替えられます。MT5でも同じ操作です。稼働しない側のTP・SLは、暗く表示されます。
Allow hedging
【2way】
true:両建てあり、false:両建てなし。EAごとに、初期値が異なります。ブローカーが両建てを禁止しているときに切り替えられるよう、原則、標準で備えています。
Weekend carry-over
【weekend】
true:持ち越しあり、false:持ち越しなし。EAごとに、初期値が異なります。falseにすると、金曜23時にポジションがあればクローズします。
Triple swap stop control
【3xSwapTrade】
搭載しているEAのみ。スワップ3倍の曜日を内部で自動判定し、その日の日替わり直前あたりから、エントリーを見送ります。見送る時間帯は、EAによって異なります。
Summertime
【DST】
サマータイムの影響があるEAのみ。内部で自動判定し、チャートコメントに項目が加わります。
none:なし | American:米国式 | European:欧州・英国式

3. 補助機能

パラメータ説明
Export trade info to CSV
【csv】
エントリー、決済、TP/SL、注文失敗のそれぞれについて、スプレッド・ギャップ・スリッページ・レイテンシー・含み損益・スワップなどを、csvに出力します。詳細は後述します。
Show P/L pips on chart
【pips】
ターミナルにある取引履歴から、エントリーから決済までの線と獲得pipsを、チャートに表示します。
Order Comment
【cmt】
入力したテキストが、注文時のコメント欄に表示されます。31文字を超えると、後ろから自動で切り詰められます。コメントが消えても、内部の既定のコメントが表示されます。

4. 買い売り・ロジック別パラメータ

パラメータ説明
Enable Strategy1~稼働:true / 非稼働:false
TP [pips]最大TPを変更できます。EAによっては、状況に応じて変わる値になります。
SL [pips]最大SLです。EAによっては、状況に応じて変わる値になります。複利の計算に使われます。ロジックごとに複数のSLがある場合は、稼働するロジックの最大値で計算します。最大値は、EAをセットした直後の初期化時に、エキスパートタブに表示されます。

搭載補助機能

ヒューマンエラーによる不要な損失を防ぐために、操作ミスが起きにくいさまざまな補助機能を備えています。また検証サポート機能として、開発時に使用していたトレード詳細出力や、チャートにトレード履歴表示などの機能もそのまま搭載しています。

1. 自動チャートセット

FXの通貨チャートにEAをドラッグ&ドロップすると、自動で正しい通貨ペアと時間軸に切り替わり、右側にパラメータの設定が表示されます。バーなどの配色も変わります。

FX以外(暗号資産・指数など)は、シンボル名の後ろに付く文字がブローカーごとに異なります。そのため、正しいシンボルと時間軸のチャートを自分で開いてから、EAをセットしてください。

2. チャートコメント

パラメータなどの簡易情報を、チャートの右側に見やすく配置しています。間違えると事故につながる「マジックナンバー」と「ロット」は、色を変えて大きく表示します。

チャートを小さくして複数並べても表示できるよう、コンパクトにまとめ、優先度の高い項目を上にしています。通知コメントが長いときは、フォントが小さくなります。フォントは、文字化けを避けるため、既定のものです。

複数のチャートを並べた例
複数のチャートを並べた例

3. 状態エラーなどによるチャートの変化

稼働できない状態のときは、見てわかるように、状況に応じてチャートの表示が変わります。通信不通などで非稼働になると、マジックナンバーとロットを除いて、暗くなります。

通常稼働時
通常稼働時
非稼働時(設定や通信が原因)
非稼働時(設定や通信が原因)

ターミナルのアップデートなどでEAが外れた場合は、コメントが残り、右上のEA名が空欄になることがあります。暗くならないため、通常の稼働と見間違えやすいのでご注意ください。

4. 資金枯渇判定

証拠金不足のチェックは、以前から標準で備えています。ただ、SLまで余裕があるのに、少しの含み損にも耐えられない資金でエントリーしてしまうことがありました。

そこで、1回のSLに耐えられる資金が無い場合は、新規エントリーを見送り、警告を出すようにしています。警告が出たら、資金とロットを確認してください。

資金枯渇の警告
コメント下部に警告を表示(新規エントリーは行いません)
資金枯渇の警告(拡大)
同・拡大

5. クールダウン

搭載しているEAのみの機能です。直前の決済が大きな損失だったとき、一定時間、新規エントリーを止める機能です。相場が急変したときの、連続したエントリー(オーバートレード)を抑えるために使います。

クールダウン中は、チャートコメントの下部に、残り時間(時:分)をオレンジ色で表示します。

クールダウン中のチャート表示
クールダウン中の表示(残り時間)
クールダウン中の表示(拡大)
同・拡大

損失になったポジションの決済時刻から、時間を数えます。判定するのは、同じ通貨ペア・マジックナンバーの、直近の決済1件のみです。買いと売りの両方の新規エントリーが止まります。決済は、通常どおり行われます。

6. マジックナンバー重複アラート

同じMT4/MT5内で、マジックナンバーが重複したと思われる場合に、アラート画面が表示されます。

MT5のアラート画面
MT5のアラート画面

MT4/MT5のターミナルを閉じずにPCをシャットダウンすると、終了時の処理が行われず、重複していなくてもアラートが出ることがあります。そのほか、予期せず出る場合もあります。重複していなければ、無視してセットを続けて問題ありません。

7. GMT0ブローカーへの警告

GMT0のブローカーのうち、内部で定義している数社には、警告のアラートを表示します。それ以外のGMT0のブローカーは判定の対象外です。ご自身で判断してください。

対応するGMTは、「その他補足」のGMTを参照してください。

8. サマータイム自動制御

サマータイムの設定が必要なEAは、ブローカーごとに自動で判別します。セット時にエキスパートタブへ、次のいずれかが表示されます。

チャートコメントの下部にも表示されます。判定は、私が把握しているブローカーを基準にしています。それ以外のブローカーでは、判定が異なる場合があります。表示がご利用のブローカーと違う場合は、お知らせください。

エキスパートタブ内
エキスパートタブ内
チャートコメント下部
チャートコメント下部

9. スプレッド自動計測

平均スプレッドを自動で計算し、その平均に数pipsを足した値を、スプレッドフィルターの値として内部で設定します。セットするたびに、スプレッドを測って確認する手間が要りません。

10. トレード履歴線・pips表示

トレード履歴を、チャートに視覚的に表示します。時間軸を変えても表示されます。不要なときは、パラメータでON/OFFを切り替えられます。エントリーから決済までの線と、獲得pipsを表示します。

MT4は、バックテストでも表示できます。MT5のバックテストは、ビジュアルモードのみで動作します。

MT4のバックテスト後のチャート表示
MT4のバックテスト後のチャート表示

11. テスター表示

バックテストのときに、年換算リカバリーファクター(YRF)を表示します。私が開発で参考にしている指標の一つです。

YRF = 損益 ÷ ドローダウン ÷ 年数

MT4:バックテスト終了後の操作履歴タブ
MT4:バックテスト終了後の操作履歴タブ
MT4:最適化時のOnTester結果欄
MT4:最適化時のOnTester結果欄
MT5:バックテスト終了時の操作ログタブ(YRF)
MT5:バックテスト終了時の操作ログタブ(YRF)
MT5:最適化後の結果欄(最大DD)
MT5:最適化後の結果欄(最大DD)

12. トレード情報記録(csv出力)

トレードしたときの情報を、csvファイルに記録できます。パラメータで切り替えてください。出力すると、処理は相応に重くなります。

TicketOrder TimeHourMinuteDay of WeekOrder TypeOrder PriceFill PriceAllowed Spread(pips)Average Spread(pips)Fill Spread(pips)Gap(pips)Slippage(pips)Latency(ms)Runtime(ms)Order RetriesProfit/Loss(pips)Max Floating Profit(pips)Max Floating Loss(pips)CommissionSwapGross P/LNet P/LHold TimeLot SizeSymbolTimeframeEA NameVersionMagic Number
22021.01.06 02:00:0020WedBuy139.933139.9333.80.80.60.60.0001------------------------0.1GBPJPY-M5Murasame6.4852431095
32021.01.06 06:25:00625WedSell139.926139.9263.90.90.70.00.0001------------------------0.1GBPJPY-M5Murasame6.4852431095
32021.01.06 11:00:00110WedClose140.1140.13.90.90.7-0.70.0001-17.48.5-45.20.00.0-16.92-16.924:35:000.1GBPJPY-M5Murasame6.4852431095
22021.01.08 09:04:5894FriTP141.099141.0993.90.90.90.00.0001116.6116.7-16.20.02.69112.19114.8855:04:580.1GBPJPY-M5Murasame6.4852431095
62021.01.19 01:00:0010TueBuy140.835140.8353.90.92.82.80.0001------------------------0.1GBPJPY-M5Murasame6.4852431095
62021.01.20 10:34:591034WedTP141.884141.8843.90.90.70.00.0001104.9106.3-5.40.00.67101.06101.7333:34:590.1GBPJPY-M5Murasame6.4852431095
82021.01.21 01:10:00110ThuSell141.456141.4563.90.92.1-0.10.0001------------------------0.1GBPJPY-M5Murasame6.4852431095
82021.01.21 06:20:00620ThuClose141.561141.5613.90.91.1-1.10.0001-10.50.4-26.70.00.0-10.15-10.155:10:000.1GBPJPY-M5Murasame6.4852431095
csv出力例(MT5)。横にスクロールできます
保管場所運用時:MQL4 または MQL5 フォルダ内の Files
バックテスト時(MT4):MT4のデータフォルダ内の tester\files
バックテスト時(MT5):テスター専用のフォルダ内の MQL5\Files(例:MetaQuotes\Tester\(ID)\Agent-127.0.0.1-(ポート番号)\MQL5\Files)
ファイル名EA名_口座番号_TradeLog.csv(MT4/MT5共通。EAごとに別ファイル)
区切りタブ区切り
項目注文番号/注文時間/時刻/分/曜日/取引種別/注文価格/約定価格/許容スプレッド(pips)/平均スプレッド(pips)/約定スプレッド(pips)/ギャップ(pips)/スリッページ(pips)/レイテンシー(ms)/ランタイム(ms)/注文リピート数/損益(pips)/最大含み益(pips)/最大含み損(pips)/手数料/スワップ/損益額(粗利)/損益額(純利)/保有時間/数量/通貨ペア/時間軸/EA名/バージョン/マジックナンバー

標準ロジック・技術

名称説明
サーバー0時台の新規エントリー禁止スプレッドが広がりやすい0時台は、原則エントリーしません。決済は、ロジックによって、行うものと行わないものがあります。
決済スプレッドフィルター朝方にスプレッドが広がっているときに決済されにくいよう、決済にもスプレッドフィルターを備えています。ただし、SLにかかるときは制御できず、無効です。ロジックの特性上、備えていないEAもあります。
ギャップフィルター1本前の終値と現在価格の差が一定以上のとき、エントリーしません。値はEAごとに設定しています。1本前の終値で判定するロジックが多く、執行価格が離れると不利になるため、それを抑えるのが目的です。価格が飛んで約定するトラブルの防止にも役立ちます。決済には働きません。トレード時のギャップは、csv出力で確認できます。
値飛び約定の防止エントリー直後に価格が飛んでSLにかかる事例が、過去にありました。異常な価格が出ているときに起きたと思われます。スプレッドフィルターや、SLを置くタイミング、スリッページの設定では防げませんでした。防げる可能性のある方法を、搭載できるすべてのEAに標準で備えています。
年末年始の制御12月20日あたり(EAにより異なります)から、翌年1月3日までは、新規エントリーをせず、決済のみ行います。期間中にポジションを早く決済したいときは、手動で行ってください。
証拠金不足・取引許可のチェック証拠金が足りないロットや、MT4/MT5で取引が許可されていない状態での発注を防ぎます。注文エラーで、無駄な通信をサーバーに送り続けることを避けられます。
AMPAC
(Anti Miss Positioning Auto Control)
約定力を高める、独自開発の技術です。MT4/MT5では、レートの配信が通信で遅れたり、EAの処理が混み合ったりして、注文が飛ばされることがあります。それを補う、独自のリピート注文と軽量化で、約定力を高めています。
マグネットコーディングMT4用に独自開発した、実運用で正しく動かすためのコーディング技術です。MT4は、コードどおりに動かないことがあり、バックテストでは動くフィルターが、実運用では効かないことがあります。それを避ける方法の一つです。完全ではなく、誤差が出る場合もありますが、2024年以前の制作より、同じ期間のバックテストと実運用の誤差は小さくなる傾向です。

その他補足

GMT

私のEAは日足を多用するため、冬GMT+2/夏GMT+3で、日足が5本のブローカーでしか使えません。それ以外のGMTでは日足が6本になり、日足と4時間足の計算が変わってしまい、成立しません。

チャートの表示バー数

ほとんどのEAは、1000本以上が必要です。EAセット時の「共有」タブ(MT4は「バージョン情報」タブ)にある簡易仕様に、必要なバー数が書かれています。それ以上に設定してください。

週末のセット

週末はチャートが動いていないため、MT5でEAをセットしてもチャートコメントが表示されないことがあります。その場合は、もう一度パラメータ画面で「OK」を押すと、表示されることがあります。

ご注意・免責事項